やけどとは
やけどは熱傷とも呼ばれ、熱が原因となる皮膚の外傷のことです。やけどと聞くと、ガスコンロの火や沸騰したヤカンなど高温のものに触れた時を想像しますが、40~55℃くらいのそれほど高くない温度でもやけどをする場合があります。
やけどの種類
やけどの種類は、やけどの深さによって分けられます。深さが深いほど症状は重いです。
種類 | やけどの深さ | 症状 | 痛み |
---|---|---|---|
Ⅰ度 | 表皮まで | 赤みが出る | 触れると痛い |
Ⅱ度 | 真皮まで | 水ぶくれができる | ヒリヒリした痛み |
Ⅲ度 | 皮下組織まで | 皮膚が白くなる/黒くなる | 痛みを感じない |
また、やけどの重傷度は上記の深さに加えて、受傷範囲も重要な指標になります。
赤ちゃんや高齢者は身体が弱いため、成人よりも小範囲のやけどでも重症と判断されます。
やけどの程度がⅢ度の場合は、痛みを感じる神経までもが傷を受けるため痛みを感じません。ここまで深く損傷すると、長期間の治療(入院での手術など)が必要な上、後遺症や感染症に繋がるリスクもあります。このように、やけどの重傷度は年齢、深さ、範囲など、様々な要素を加味した上で診断されます。
やけどの範囲が小さくても痕が残る可能性もあり、可能な限り皮膚科の受診をお勧めします。特に初期の対応、治療が予後を大きく左右することもありますので、冷水等でしっかり冷やした後はなるべく早く、たけだ皮膚科スキンケアクリニックを受診頂くことをお勧め致します。
やけどの治療法
やけどをした際は、服などの衣服は着用したまま、すぐに流水で患部をしびれる位に冷やしてください。10~20分程が目安です。その後、痛みや腫れがある場合は、なるべくすぐに皮膚科を受診してください。(その際に絆創膏等を貼って、皮膚がくっついてしまわないように、ラップでおおうなどして下さい)
冬の札幌市ではストーブなどの暖房器具が活躍しますが、湯たんぽでの低温やけども重症化する原因にもなりますので、十分にお気をつけいただければと思います。
たけだ皮膚科スキンケアクリニックでは、やけどの症状や状態に応じて、適切な治療を行っています。
軟膏処置、創傷処置
Ⅰ度もしくはⅡ度の浅いやけどの場合、表面の皮膚から浸出液がしみ出さない状態になるまで、皮膚表面が乾燥しないように軟膏処置や創傷処置(付着しないガーゼや絆創膏など)を実施する必要があります。
手術
Ⅲ度の場合だと、受傷した部分の皮膚に血液が流れていない状態です。そのまま放置しておくと皮膚が「壊死」した状態になるので、一般には壊死した皮膚を取り除き、皮膚の移植手術を行います。適切な医療機関をご紹介致します。(通常、形成外科になります)