汗疱とは?
汗疱(かんぽう)は、手のひらや足裏、指趾の側面などに複数の小さな水ぶくれが急に現れる病気です。小さな水ぶくれが合体して豆粒程度の大きさになることもあります。痒みを伴う場合と痒みのない場合があります。汗をかく夏に発症するケースが多いです。一見、水虫のように思われることもありますが、水虫のような真菌(カビ)による病気ではないため、他人に感染する心配はありません。
汗疱の原因
汗疱は夏期によく汗をかく人が発症しやすいことから、たくさんの汗によって汗腺が詰まり炎症を起こすことが原因の一つに挙げられます。その他、食物や金属によるアレルギーが原因となる場合もあります。汗腺の詰まりによって皮膚内に溜まった汗は、炎症を起こして角質層を傷つけます。これにより肌荒れが誘発されます。汗疱の初期症状は痒みを伴わない小さな水ぶくれで済みますが、悪化すると赤みが出てきて痒みを伴います。更に悪化すると、水ぶくれが破れて皮膚が剥がれてきます。
札幌市であっても、ここ数年は8月に30℃を超える真夏日があります。汗疱をはじめ、夏の肌トラブルには注意が必要です。
汗疱の治療方法
たけだ皮膚科スキンケアクリニックでは、的確な診断をするために、まずは水虫や掌蹠膿疱症などの似たような他の病気の可能性がないかを診察の上、必要に応じて顕微鏡で検査をします。その上で、汗疱と判断された場合は、問診から汗疱を発症した原因(金属アレルギーの有無など)を探り出し、治療を進めていきます。
【ステロイド外用薬】
痒みがあれば炎症を抑える効果のあるステロイド外用薬を処方します。また、皮膚を軟らかくして、汗を皮膚の外へ排出しやすくするために、尿素系の外用薬を処方する場合もあります。
【内服薬】
多汗症が原因と考えられる場合に、過剰な発汗を抑える内服薬を使用することもあります。
【保険外治療】
多汗症の治療として、塩化アルミニウム液を使用しています。院内製剤のため、保険外で院内のみでの処方となります。50ml500円(税別)