円形脱毛症とは
突然、円形または楕円形の脱毛が生じる疾患です。一か所にのみ脱毛の症状が生じる単発型が一般的ですが、多数の脱毛斑が生じる多発型や、髪の生え際が帯状に抜ける蛇行型、頭全体の毛が抜ける全頭型などがあります。
円形脱毛症の原因
毛は毛根にある毛包という器官で産出されます。円形脱毛症は、その毛包がリンパ球という免疫細胞に攻撃されて傷つくことで起こる自己免疫病であると考えられています。
この免疫細胞の異常は、精神的ストレスだけでなく、甲状腺疾患やアトピー性疾患等のアレルギーを持っている方、遺伝的要素などが要因で引き起こされる可能性があります。
範囲が広い場合や治りが悪い時は、原因が分からないことも多いですが、甲状腺ホルモンや、膠原病を否定するための抗核抗体などの血液検査を行います。
以下の項目に心当たりのある方は、一度ご相談ください。
- 突然、毛が抜けだした
- 起床時に枕に抜けた毛がいつもよりも異常に多い
- 頭部に円形または楕円形の脱毛斑がある
- 脱毛斑付近の毛を引っ張ると痛みなく簡単に抜けた
- 抜けた毛の毛根が細くて尖っている
円形脱毛症の治療方法
たけだ皮膚科スキンケアクリニックでは、毛が生えてくるようにすることはもちろん、円形脱毛症を発症した要因を取り除くための生活上のアドバイス等もお伝えし、患者様一人一人に最善の治療を心掛けています。円形脱毛症は、自己流のケアで症状が悪化する場合もあるので、自己判断には注意が必要です。もしかして…と悩む前に、お気軽にご相談ください。
まずは血液検査で他の疾患が隠れていないことを確認します。
たけだ皮膚科スキンケアクリニックで実施している、円形脱毛症の治療の一部を以下にご紹介します。
【外用療法】
円形脱毛症の発症初期で脱毛斑が小さい場合は以下の外用薬を処方します。
ステロイド外用薬、塩化カルプロニウムなど
【紫外線療法】
2020年4月の改定で、従来から効果があることが分かっていた紫外線療法が保険適応になりました。当院では、高輝度ターゲット型エキシマライトVTRAC(ヴィトラック)を使用しています。週に1~2回程度の治療から開始し、効果に応じて継続します。
【局所免疫療法】
円形脱毛症が急速に進んで広範囲におよんだ場合、多種の治療に反応せず、症状が長引いている場合に、特殊な液体を患部に塗って、かぶれさせて刺激を与える治療法を実施します。
また、それ以外にも、ステロイドの局所注射、ステロイドの内服、雪状炭酸圧抵療法(凍結療法)などもありますので、詳しくは、たけだ皮膚科スキンケアクリニックを受診された際にご相談下さい。(適応の可否がございます)